平成30年7月豪雨(西日本豪雨)と雨量予測による気候リスク軽減

みなさん、こんにちは
製品開発部の細川です。

先月、西日本を襲った記録的豪雨『平成30年7月豪雨(西日本豪雨)』では各地で河川の氾濫や土砂災害を引き起こし、一瞬にして尊い人命と財産が奪われました。
今回の豪雨による被害のお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧を心からお祈りいたします。

先日、個人的に災害復興支援の寄付金を『ふるさと納税』から寄付してみました。
自治体を直接指定し、応援メッセージを付けて支援できる仕組みはとても便利だと思います。

さて、現場の局所的な豪雨時に少しでも早く危険を察知(予測)し、いつでも避難できる準備を整えられるように、サインロイド2の『現地で計測した雨量』と『予測雨量』のデータを活用してみます。

現地の雨量と予測雨量

現地で計測された雨量は10分毎にクラウドサーバーに保存されます。
同時に以下のデータが自動算出され、すべてグラフ化・CSVダウンロードできます。

項目 内容
1時間雨量 10分毎×6個の毎時00分を起点にした雨量積算値
3時間雨量 過去3時間の雨量積算値
24時間雨量 過去24時間の雨量積算値
累加雨量 降り始めの雨量(6時間無降雨で0リセット)

また、5時間30分後(10分毎×33個)までの予測雨量(予測範囲1km or 5kmメッシュ)も1時間毎に最新の予測値にて上書き保存されます。
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サインロイド2本体のLEDの表示仕様は以下の通りです。

LED 表示内容 表示単位 更新周期
上段 現在の雨量 1時間移動積算値(mm/h) 10分毎更新
下段 予測雨量 1時間後の予測値(mm/h) 1時間更新

以下は広島県竹原市の7月5日~6日のグラフです。
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※画面上では累加雨量をフォーカスしたため10分毎の雨量、3時間/24時間雨量は非表示にしています。

現地計測値(青:棒グラフ)と雨量予測値(緑:折れ線グラフ)の傾向は似ており、これから雨が強くなっていくのか、それとも弱くなっていくのかを容易に判断できます。
※下段の雨量予測値の数字(20mm/h)は23時50分時点の予測値を示しています。

また累加雨量(ピンク)により土壌に蓄積しつつある雨量の状態も簡易的に判断でき
土砂災害の危険度を判断する基準として累加雨量が100mおよび160mmを超えたら
メール通知する設定を事前に追加することで簡単に警報メールを受信
できます。

例えば、7月6日の朝1時と朝9時の段階で以下の警報メールが担当者に送信されます。


日付: 2018年7月06日 1:01
件名: 土砂災害 警戒ライン(広島県竹原市)

 2018/07/06 01:00:00 累加雨量 113 mm

 現場の降り始めからの総雨量が警戒ライン(100mm)を越えました。
 土砂災害や河川の増水に警戒し、当日の作業工程を見直してください。


日付: 2018年7月06日 9:01
件名: 土砂災害 危険ライン(広島県竹原市)

 2018/07/06 09:00:00 累加雨量 160.5 mm

 現場の降り始めからの総雨量が危険ライン(160mm)を越えました。
 土砂災害や河川の氾濫の危険性が高まっているため作業の中止や
 安全対策を検討してください。


※メールの文面は自由に変更可能です。

グラフの予測雨量を見ると残念ながら雨が止む気配はなく、逆にこれから強い雨になる傾向を示しています。
メールを受け取った現場の監督者は、このままでは累加雨量はさらに増え続け、土砂災害や河川の氾濫の危険が迫っていることが すぐに判断でき、現場の作業の見直しや中止を検討できます。
(7月6日深夜以降、現場の竹原市では3か所土砂崩れが発生しています)

おわりに

最後まで閲覧ありがとうございます。

ダボス会議で有名な世界経済フォーラムが発表した『グローバルリスク報告書2018』で
今年度、最も発生可能性が高いとされたリスクの1位は2年連続で『異常気象』でした。
(出典:The Global Risks Report 2018 13th Edition)

特に異常降雨による被害は甚大で日本でも昨年の『平成29年7月九州北部豪雨』に続き
2年連続でこの夏場に記録的な豪雨が発生しています。

サインロイド2の雨量予測と累加雨量を活用して、すぐそこに迫っている気候リスクを見える化することで早めの安全対策を促し、現場の作業員の事故防止に貢献できれば幸いです。

あなたの「見える」を、みんなの安心に。

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