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2019.05.16

エコモットとパイオニア、拡大するMaaS市場開拓に向けた 新たなカーテレマティクスソリューションサービスで協業

エッジとクラウドのハイブリッドAIで事故リスクを予測し、合成音声でドライバーに回避行動を促す

エコモット株式会社(本社:北海道札幌市、代表取締役:入澤 拓也、以下「エコモット」)とパイオニア株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役兼社長執行役員:森谷浩一、以下「パイオニア」)は、拡大を続けるMaaS市場に向けた、パイオニアの先進運転支援システム「Intelligent Pilot」を搭載した、通信型2カメラドライブレコーダー「TMX-DM03」を活用した次世代カーテレマティクスソリューションの提供で協業いたしました。

本ソリューションでは、先進運転支援システム「Intelligent Pilot」およびハードウェア供給をパイオニアが、クラウドアプリケーションの開発とサービス運用保守をエコモットが行い、車両の種類を問わず移動の安全性を底上げする「Safe Mobility as a Service(SMaaS)」をコンセプトに、モビリティ・サービス事業者や自家用車を含む幅広いターゲットに対して、AIを活用したまったく新しい安全価値を提供いたします。

製品詳細ページ

提供開始:2019年6月3日
価  格:オープン価格

また、この度の協業開始にあたり、パイオニア株式会社様より以下のエンドースメントをいただいております。

パイオニア株式会社は、この度のエコモット株式会社様の新カーテレマティクスソリューションにおける、「Intelligent Pilot」採用を心より歓迎いたします。二社の協業によって、拡大するモビリティ・サービス市場でのIoT・AIによる安心安全の提供を加速し、新たな価値を創造してくださることを期待しています。

パイオニア株式会社 市販事業部 事業企画部 テレマティクス部 
部長 種澤 成治

■開発の背景
近年、国内における交通事故の死傷者数は減少を続けており、内閣府の発表した「平成30年版交通安全白書」では、平成29年中の道路交通における交通事故死者数は3,694人と過去最小となったことが示されています。
しかしながら高齢者人口の増加などにより事故の減少ペースは鈍化しており、死亡事故の要因では運転者の不注意に起因する事故の割合が相対的に高くなる傾向があることから(※1)、先端技術を活用した安全支援システムの開発普及が求められています。

※1 75歳以上・75歳未満の原付以上運転者(第1当事者)の人的要因別死亡事故件数(平成30年版交通安全白書より抜粋)

当社は2014年より、社会から交通事故を無くすことを目標に、商用車両を対象としたB2B向け交通事故削減ソリューション「Pdrive」の提供を行ってまいりました。
従来のソリューションでは、各種センサーデータを用いた「ヒヤリ・ハット」の可視化によってドライバーの安全運転意識を高める、パッシブ型の事故削減運用を行ってまいりましたが、ドライバーの不注意に起因する事故へのより本質的なリスク低減アプローチを検討した結果、パイオニアが提供する先進運転支援システム「Intelligent Pilot」の採用に至りました。

■今後の展望
本ソリューションは、AIリスク分析に基づく事前警告によって、ドライバーの「認知」や「判断」といった事故回避に必要な初期行動をアシストします。従来技術に比べてよりアクティブで本質的なリスク回避が可能となり、近年顕著に増加している家庭用乗用車による痛ましい事故に対しても、大きな抑止効果が期待されます。
このことから、当社では今後、既存ユーザーに対して新サービスへの乗り換えを促すと同時に、これまでのターゲット市場を見直し、モビリティ・サービス事業者や家庭用乗用車市場といった新たな顧客層の開拓に向けたソリューション提供を目指し、サービスの開発を行ってまいります。

■先進運転支援システム「Intelligent Pilot」について
本製品は、加速度センサー、ジャイロセンサー、GNSSモジュールなどの各種センサーを搭載。クラウド上で実行される機械学習による高事故リスク地点予測アルゴリズムと、デバイスのセンサーデータを用いてリアルタイム推論処理を行う複数のエッジAIアルゴリズムを組み合わせて利用するハイブリッド構成によって、運転中の様々なシーンでドライバーの事故リスク回避をサポートします。ドライバーへのアドバイスや警告は、合成音声による自然な形で行われ、運転から意識が逸れてしまうことによる二次的な事故リスクの増大もありません。

これによりドライバーは、走行エリアの天候、車両の走行速度やドライバー自身の運転傾向などからパーソナライズされた適切な運転アドバイスや警告を、リスクが顕在化する前の段階で受け取ることができるようになり、従来型デバイスが行ってきた危険運転検知後の画一的な警告に比べ、事故リスクを大幅に低減することが可能となります。

パーソナライズされた運転アドバイス(警告)
乗車時は豊富なバリエーションの中から最適なアドバイスを再生します。事故多発地点に接近すると毎回警告を行う一般的な運転支援とは異なり、事故リスクが高い時のみアドバイスを行う事で警告慣れを防止します。

機械学習を用いた高事故リスク地点の抽出
機械学習を活用したAIアルゴリズムによって、過去の事故発生地点や天候、累積走行データなどから事故リスクのある地形特性を分析し、地点情報として抽出します。このアルゴリズムはクラウド上で実行されデバイスの位置情報と連動して利用されます。


先進運転⽀援システム Intelligent Pilot

通信型2カメラドライブレコーダー「TMX-DM03」の主な特長
(1)赤外線対応車室内カメラによりドライバーの眠気やわき見を検知するドライバーモニタリング機能を搭載
・「眠気検知機能」
AIを活用したアルゴリズムにより、まぶたの開閉時間だけでなく、まばたきの回数や顔の傾きなどを検知し、リアルタイムに眠気を判断して警告
・「わき見検知機能」
顔の傾き角度・時間を検知し、リアルタイムにわき見を判断して警告

(2)前方カメラにより、ドライバーの危険運転を検知する安全運転支援機能を搭載
・「前方車両接近検知機能」
同一走行レーンの前方車両との距離が接近したことを検知し、注意喚起
・「片寄走行検知機能」
レーンに偏った走行を検知し、注意喚起

(3)高度な安全運転支援を実現
・事故リスク予測による注意喚起・警告
デジタル地図データやプローブデータ、事故発生地点、天気などの各種データと、ドライバーの運転傾向などから事故のリスクをリアルタイムに予測し、事故リスクが高い場合のみ注意喚起・警告
・AIスコアリング機能「YOUR SCORING」
デジタル地図データとGPSの位置情報を用いて、ドライバーごとの潜在的なリスクまで診断

■パイオニア株式会社について
パイオニア株式会社は、「より多くの人と、感動を」という企業理念のもと、カーエレクトロニクス事業を主軸として、数々の「世界初」の製品やサービスを提供しているグローバルリーディングメーカーです。車載向けエンタテインメントや安心・安全を実現する製品やサービスの提供など、基幹事業とするカーエレクトロニクス領域や、次の社会が求める「モビリティ・サービス」領域において、当社独自の新しい価値を提案しています。

所在地 : 〒113-0021 東京都文京区本駒込2-28-8 文京グリーンコート
代表  : 代表取締役兼 社長執行役員 森谷 浩一
設立  : 1947年5月
資本金 : 928億8,148万円
事業内容: カーエレクトロニクス事業、および医療・健康機器関連、光ディスク等のその他事業
URL  : https://jpn.pioneer/ja/


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