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2022.05.24

配筋検査ARアプリを開発

〜iPad Proで鉄筋を撮影するだけで配筋間隔を自動計測〜

エコモット株式会社(本社:北海道札幌市、代表取締役:入澤 拓也、以下 「エコモット」)は、村本建設株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役:村本 吉弘、以下 「村本建設」)と配筋検査ARアプリ(以下 「本アプリ」)を開発し、2022年5月25日(水)から、幕張メッセで開催される“建設・測量 生産性向上展”(CSPI-EXPO 2022)に参考出品します。


■導入背景 ~持続可能な鉄筋出来形計測の省力化・省人化に貢献する配筋検査システムの開発~

近年、公共工事の持続可能性を確保するため、建設業界は働き方改革の促進とICTを活用した労働生産性の向上を図る技術の導入が急務となっていますが、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋出来形計測では、計測箇所毎に対象となる鉄筋のマーキングなどの事前準備や配筋検査後の測定結果を帳票へ入力する作業に多くの時間と労力を費やしていました。
このような状況の中、配筋の出来形確認に関して令和3年7月 『デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の試行要領(案) 』が国土交通省により策定され、従来の検尺ロッドを使った現地での直接計測から画像解析等を用いた作業の効率化および発注者による遠隔確認について規定されました。現在、令和5年度の社会実装を目指して取り組みが推進されています。
そこで、全国の公共工事現場の安全性・生産性向上を実現するIoTソリューション分野で豊富な実績のあるエコモットの技術力を活用し、事前準備・帳票作成の省人化および計測時の省力化を目的として、iPad Proだけで誰でも簡単に配筋検査が行えるシステムの開発を村本建設とともに取り組んできました。

■本サービスの特徴~iPad Proとクラウドで配筋検査の生産性を飛躍的に向上~
特徴1 専用機材は不要、iPad Proアプリで鉄筋を撮影するだけ

配筋間隔の計測は本アプリを起動して、対象を撮影するだけです。iPad Proに搭載されているLiDARスキャナ機能で鉄筋との距離を自動的に計測し、取得した点群データから垂直・水平方向に配筋されている鉄筋情報を検知して、縦筋・横筋の配筋間隔および鉄筋本数をiPad ProのAR(Augmented Reality:拡張現実)機能を用いて画面内に重畳表示します。


特徴2 画像解析により鉄筋径の計測も可能

iPad ProのAR機能により本アプリの画面中央に配置した黄色の四角形をカメラで撮影した鉄筋に合わせるだけで、画像解析処理により、D10~D51までの12種類の鉄筋径計測も可能です。


特徴3 クラウド上に保存された計測結果から帳票を簡単出力

本アプリに保存された計測結果と画像は、インターネット回線経由でクラウドサーバにデータをアップロードすることにより、Webブラウザから計測結果の一覧を参照でき、画像を選択するだけで、設計図と検査結果が記載された帳票を簡単にPDFファイルとして出力できます。


■製品概要

1.鉄筋出来形の計測機能
本アプリ上で鉄筋を撮影することにより、鉄筋の本数、間隔を自動計測することができます。
iPad Pro の LiDAR スキャナ機能により取得した鉄筋の点群データから垂直および水平方向に配筋されている。
鉄筋情報を検知して配筋間隔の計測を行い、画面内にラインおよび配筋間隔の数値を重畳表示します。
独自の画像解析処理により、D10~D51までの12種類の鉄筋径計測を行えます。

2. 計測値・画像データの保存機能
鉄筋の計測値・画像データを保存することができます。
保存した計測値・画像データは本アプリ内で確認することができます。

3. 計測値・画像データの送信機能
Wi-Fi 環境下で、本アプリ内に保存した計測値・画像データをクラウド管理画面へ送信することができます。

■動作条件

対応機種:
11インチ iPad Pro(第二世代)
11インチ iPad Pro(第三世代)
対応OS:iOS 15.4以上

■今後の展望

本アプリによる生産性向上効果を検証するため、展示会を通して、試験的に導入可能な建設事業者を募集し、計測性能及び精度検証データを蓄積後に正式リリース予定です。


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